糖尿病

糖尿病患者は足首を柔らかくして足病変を予防しよう

リハビリテーションの対象者の中で、糖尿病を罹患している方って本当に多いですよね。

糖尿病患者の大きな問題の一つに【足病変】が挙げられます。

しかし、足病変の治療って、クリームで保湿したり、爪の切り方を気をつけたりと対症療法が中心になっています。

今回は、足病変に対する根本治療として、【糖尿病患者は足首を柔らかくして足病変を予防しよう】という話をしていきます。

  • 糖尿病の有病者数と治療状況
  • 足の病気
  • 傷とタコの関係
  • 足関節の柔軟性が重要

 

 

糖尿病の有病者数と治療状況

厚生労働省の平成28年度「国民健康・栄養調査」では、「糖尿病が強く疑われる者」の割合は12.1%であり、「糖尿病の可能性を否定できない者」の割合は12.1%と報告しています。

「糖尿病が強く疑われる者」は約1,000万人と推定され、徐々に増加しています。

「糖尿病が強く疑われる者」のうち、現在治療を受けている者の割合は76.6%であり男女ともに年々増加しています。

つまり、糖尿病の有病者数と治療者数はともに増加しています。

我々がリハビリを提供している方にも糖尿病を有している・治療している方が増えて来ています。

そこで、糖尿病患者に対して適切な理学療法を提供できることは非常に大切ですね。

 

足の病気

糖尿病患者の大きな問題の一つに【足病変】が挙げられます。

2005年、Lancetという有名な海外の論文で衝撃的な事実が報告されました。

全世界のどこかで、30秒に1本、糖尿病のために足が切断されている

という内容です。

さらに国内でも年間6000人が足を切断している、と言われています。

簡単にいうと、以下のような順番で足の切断に至ります。

つまり、いきなり切断されるのではなく、徐々に段階を踏みます。

切断に至る前段階で、予防・改善することが重要になります。

傷とタコの関係

足にタコ(胼胝:べんち)がある人は要注意です。

足のタコがあるだけで、そこから傷(潰瘍)になってしまうリスクが約11倍と言われています。

足のタコのできやすい部位は擦れるところ50%、圧がかかるところ30%、そのほか20%と報告されています。

つまり、圧や擦れが起きやすい部位を分散することができれば、タコは出来にくいということです。

一般に、足のタコができたときは電動ヤスリで削るのですが、3年後の再発率が64%とかなり高い数字になっています。

それはそうですよね。

そこにあるタコを削るだけって、ただの対症療法ですから。

時が経てば、再発するのは当たり前です。

足関節の柔軟性が重要

足の傷(潰瘍)は予防できるかもしれません。

糖尿病の方は関節が硬くなっている身体的特徴があります。

※なぜこのような変化が生じるか、説明は省きます。

論文によって多少の数字に差はありますが、足関節が硬い人の割合が健常人では4〜29%であるのに対して、糖尿病患者(平均罹患歴12年)では25〜70%の割合で足関節が硬いことが分かっています。

足が硬いとなぜいけないのでしょうか。

それは足圧と関係しています。

足関節の背屈角度が0〜10以下の場合、足底にかかる圧は有意に上昇すると報告されています。

つまり、簡単にいうとこのような流れで潰瘍に至ってしまいます。

足関節の柔軟性をしっかりと保つことが、糖尿病患者さんの健康な足を守ることにつながります。

いかがだったでしょうか。

今まで糖尿病患者さんの評価といえば足の感覚検査を実施し、一様に有酸素運動と筋力トレーニングの指導だけを行ってきていませんか?

今日からは、新たに足病変を予防するための足関節の評価を行うことをお勧めします。

意外と知らない 糖尿病と認知症の関係マー君世代の理学療法士です。 認定理学療法士(循環)、心臓リハビリテーション指導士、糖尿病療養指導士の資格を生かして学生、若手PT...

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