心臓リハビリテーション

とっても恐ろしい冠動脈疾患 危険因子の知っておくべき7つのポイント

こんにちは

急性心筋梗塞などの冠動脈疾患の発症には原因があります。

決してランダムに発症するわけではありません。

今回は、【とっても恐ろしい冠動脈疾患危険因子の知っておくべき7つのポイント】をテーマにまとめていきます。

  • 冠危険因子とは?
  • 脂質異常症
  • 高血圧
  • 喫煙
  • 糖尿病(耐糖能異常)
  • 非運動習慣
  • 複合的因子とメタボリック・シンドローム
  • 他の危険因子

 

冠危険因子とは?

冠危険因子とは、冠動脈硬化の進展を促進したり、心筋梗塞などの冠動脈疾患発症の基盤になると考えられる要因のことです。

1940年代から、時期、地域、個人によって発生率が大きく異なると認識されるようになりました。

これらは米国のフラミンガム研究などの大規模疫学研究の結果に基づいています。

フラミンガム研究は米国フラミンガムの住民を縦断的に調査し、心血管疾患発生と諸因子の関係から冠危険因子を抽出しました。

それによれば、収縮期血圧、総コレステロール、耐糖能異常、喫煙、左室肥大の有無あるいは高値によって、心血管疾患の発生率が急激に増加することがわかっています。

心血管病の危険因子

カテゴリー1:介入によって心血管病のリスクを軽減することが証明された危険因子

  • 喫煙
  • 高LDLコレステロール
  • 高脂肪・高コレステロール食
  • 高血圧
  • 左室肥大

カテゴリー2:介入によって心血管病のリスクを軽減すると考えられる要因

  • 糖尿病
  • 非運動習慣
  • 低HDLコレステロール
  • 中性脂肪
  • 肥満
  • 更年期状態(女性)

カテゴリー3:是正されれば心血管病のリスクを軽減する可能性のある要因

  • 社会経済的要因
  • リポ蛋白
  • ホモシスティン
  • 酸化ストレス
  • 非飲酒習慣

カテゴリー4:心血管病のリスクを高めるが、是正できない要因

  • 高齢
  • 男性
  • 低い社会経済的状態
  • 早期発症心血管病の家族歴

 

脂質異常症

LDLコレステロールの血中濃度が高いほど動脈硬化は進行します。

一方、動脈壁に集まったHDLコレステロールによって肝臓に持ち帰られます。

HDLは動脈壁からコレステロールを除去するので、よいコレステロール(善玉コレステロール)と呼ばれ、動脈硬化進展を抑制します。

動脈壁にたまったLDLコレステロールは酸化され、変性LDLになり、これを食べたマクロファージが泡沫細胞になり、動脈硬化は急速に進行します。

 

高血圧

フラミンガム研究によれば高血圧は3大冠危険因子(高血圧、脂質異常症、喫煙)の一つとしています。

高血圧は収縮期、拡張期問わず重要な冠危険因子とされていますが、一般的に収縮期血圧のほうが冠動脈疾患の発生に関連していると報告されています。

https://310-pt-base.com/dm/highblood-pressure/

喫煙

日本人において1日20本以上の喫煙で虚血性心疾患の死亡率が1.8倍、1日50本以上では2.8倍になることが示されています。

喫煙の心血管系に対する影響は、主としてニコチンと一酸化炭素の作用によるものと考えられています。

しかし、最近では喫煙による血小板凝集能の亢進、内因性血管拡張物質であるPGI2の減少、血中HDLの低下、LDLの酸化による変性LDLの増加、血管内皮細胞の障害などもその機序と考えられています。

 

糖尿病(耐糖能異常)

糖尿病患者数は前回調査(2014年)から約12万人増えて、過去最多の328万人越えとなりました。

最近では、インスリン抵抗性およびこれに伴う代償性の高インスリン血症も冠危険因子であることが分かってきました。

インスリン抵抗性症候群における動脈硬化の促進には、血管内皮における一酸化窒素(NO)産生低下が関与すると推測されています。

耐糖能異常の男性では冠動脈疾患の発生率は、そうでない人の1.5〜2.0倍、女性で2倍以上と報告されています。

また糖尿病を有する心筋梗塞患者の再発率は、糖尿病を有さないちん急性心筋梗塞患者に比べて2倍以上高く、生命予後不良であったとされています。

糖尿病は単独でも心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患を引き起こす強力な危険因子であるが、高血圧や脂質異常症などを合併することで、さらにこのリスクが上昇します。

したがって、糖尿病を有する虚血性心疾患患者においては冠危険因子の是正をより強力に進める必要があります。

意外と知らない 糖尿病と認知症の関係マー君世代の理学療法士です。 認定理学療法士(循環)、心臓リハビリテーション指導士、糖尿病療養指導士の資格を生かして学生、若手PT...

非運動習慣

規則的な運動は各種危険因子を是正すると同時に血管の炎症を抑えて動脈硬化を予防し、自律神経を副交感神経優位にすることによって突然死を予防する可能性が指摘されています。

ハーバード大学の17,000人の同窓生の調査で週3,000kcal以上の身体活動を続けた群において、冠動脈疾患の発生が少なかったと報告されています。

 

複合的因子とメタボリック・シンドローム

日本人では危険因子が複合的に作用していることが重要であるという考え方があります。

国内の12万以上の勤労者のビックデータで、突然死や脳・心事故を起こした人と起こさなかった人の危険因子を比較すると、突然死や脳・心事故を起こした人は10年前から血清総コレステロール、中性脂肪、血圧、空腹時血糖、BMIが高い状態にあったと報告されています。

また同じ集団で、虚血性心疾患になった人の危険因子の複合度を見ると、危険因子が0の虚血性心疾患発生率を1とすると、1の人は5.1、3〜4の人は35.8に発生率が著明に増加することが報告されています。

メタボリック・シンドロームは肥満があることが前提になり、肥満・脂質異常症・高血圧・糖尿病のうち、肥満を含む3つ以上に該当する場合をいう。

その要素が多いほど動脈硬化が原因で心臓病を起こす人が多いことが明らかになっています。

内臓脂肪が余剰にたまるとアディポサイトカインの分泌に異常が生じて、動脈硬化の危険因子を引き起こすと言われています。

 

他の危険因子

変えることができない危険因子に家族歴(遺伝)・性・年齢があります。

家族歴はそのほかの危険因子から独立した危険因子とされていますが、他の危険因子が少ない人で著しいと言われています。

また男性の方が冠動脈疾患位になりやすく、閉経後の女性は閉経前の女性に比べ冠動脈疾患のリスクが高いことも知られています。

フラミンガム研究においても、久山長研究においても、冠動脈疾患は加齢とともに増加することが明らかとなっています。

加齢・男性・更年期・家族歴も広い意味で冠危険因子とされています。

 

いかがだったでしょうか。

https://310-pt-base.com/dm/highblood-pressure/

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