心臓リハビリテーション

【心臓の生理学】4つのポイントをざっくり理解しよう

皆さん、生理学って好きですか?

学生時代から生理学が大好きで一生懸命勉強してきた、という人は少ないんじゃないかと思います。

多くの学生は関節や筋肉に興味を持ちますよね。

しかし、結果的に生理学を勉強してこなかったことが、実習や臨床に出たときに苦労することになってしまいます。

なぜなら、ヒトは関節や筋肉だけで動いているわけではないからです。

心臓から全身に血液が送られて、初めて筋肉や臓器は動くことができます。

つまり、【心臓の生理学】を理解するってとても重要なんです。

でも、【心臓の生理学】といっても、奥が深く何から勉強を始めれば良いか迷いますよね。

今回は、【心臓の生理学】4つのポイントをざっくり理解しよう、というテーマでまとめていきます。

  • 自律神経による調整
  • 血圧調整(自律神経、体液性因子)
  • 心拍数と心拍出量の調整
  • 心拍出量の調整
理学療法の実習生がすべき情報収集 循環器編マー君世代の理学療法士です。 認定理学療法士(循環)、心臓リハビリテーション指導士、糖尿病療養指導士の資格を生かして学生、若手PT...

自律神経による調整

皆さん、自律神経の役割ってなんですか?

こう聞かれたら、なんて答えますか?

ズバリ、恒常性(ホメオスタシス)を維持することです。

自律神経には交感神経と副交感神経があり、両神経のバランスによって臓器の活動は調整されています。

交感神経は運動や精神的興奮によって、交感神経末端かや副腎髄質からカテコールアミン(ノルアドレナリン、アドレナリン)が放たれて、心筋細胞と結合します。

一方、副交感神経は迷走神経の支配を受け、神経末端よりアセチルコリンが放たれます。

心臓は自律神経によって、

心拍数の増減

心筋収縮力の増減

房室伝導速度および心筋興奮の閾値調整

が行われています。

ちなみに、副交感神経系の働きは交感神経系よりも優位であることは覚えておきましょう。

頚動脈や大動脈弓には圧受容器(高圧受容器)、心房壁には伸展受容器(低圧受容器)があり、反射の調整を行なっています。

 

血圧調整(自律神経、体液性因子)

血圧は神経性調整(交感神経、副交感神経)、反射性調整(圧受容器)、体液性調整(レニンーアンギオテンシン系、心房性ナトリウム利尿ペプチドなど)によって調整されています。

神経性および反射性は数秒〜分単位、体液性調整は数時間から日単位での調整に関わります。

上記の図から、心臓と腎臓は密接に関係していることがよく分かりますね。

 

心拍数と心拍出量の調整

健常者では、安静時は副交感神経活動の調整が優位になっています。

運動を開始すると、運動強度に比例して心拍数は上昇して安静時の2〜4倍になります。

心拍出量=心拍数×1回拍出量

心拍数が増加すると心拍出量も増加しますが、心拍数が150回/分以上に増加すると、心拍出量はむしろ減少します。

軽強度の運動(運動開始時など)では、副交感神経活動が抑制されることで、心拍数が増加し、その後は交感神経活動が大きく関与します。

心不全例では、副交感神経活動が減弱しており、軽強度の運動においても交感神経活動が興奮しています

1回拍出量の増大は安静時の1.3倍までであり、心拍出量の増大には心拍数の増加が大きく関与しますが、約150bpm以上の頻脈では心拍出量はむしろ減少します。

 

心収縮力を規定する因子

交感神経活動:交感神経(ノルアドレナリン)と副腎髄質(アドレナリン)が心臓の受容体と結合して収縮力を促進します。

心筋繊維の初期長:収縮力は収縮直前の心筋繊維の初期長に比例します。

つまり、心臓にたくさん血液が戻ってきて、左室が十分に拡張し血液が充満すると、その分たくさん血液を全身に送らないといけなくなり心収縮力は強くなるということです。

 

心拍出量の調整

安静時は相対的に臓器への血流が多くなっています。

一方、最大運動時は相対的にも絶対的にも骨格筋への血流量が増加(安静時の30倍)して内臓への血流量は減少します。

 

左室のポンプ機能は、左室自体の特性(収縮性、拡張性)、心拍数、砂防から左室へ流入するための条件(前負荷)と、左室から血液が駆出される動脈側の条件(後負荷)によって規定されます。

※前負荷、後負荷についての説明は今回省かせていただきました。

いかがだったでしょうか。

 

心臓の生理学といっても、奥が深く何から勉強を始めれば良いか迷いますよね。

心臓の生理学の入り口としては、この4つが重要です。

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