心臓リハビリテーション

心臓リハビリテーションの生理学的な効果は5つのポイントに注目しよう

こんにちは。

皆さんは運動の効果ってどこまで把握していますか?

運動の効果は、身体的な影響に留まらず精神的、社会的な要因にも影響を及ぼしますよね。

今回は【心臓リハビリテーションの生理学的な効果】をテーマにまとめていきます。

  • 冠危険因子の是正
  • 冠循環改善、冠側副血行路発達促進
  • 血管内皮機能改善
  • 自律神経機能改善
  • 炎症マーカー・酸化ストレス改善、血液凝固線容系改善
【心臓の生理学】4つのポイントをざっくり理解しよう皆さん、生理学って好きですか? 学生時代から生理学が大好きで一生懸命勉強してきた、という人は少ないんじゃないかと思います。 ...

冠危険因子の是正

心臓リハビリにより血中HDLコレステロールの上昇、HDL/コレステロール比の上昇、中性脂肪の低下、血圧の下降、体脂肪の減少、耐糖能およびインスリン抵抗性の改善を得られることが明らかにされています。

これらの因子はメタボリック・シンドロームを構成する因子です。

冠危険因子の改善を通じて冠動脈疾患患者の予後が改善すると考えられています。

しかし、心臓リハビリの予後改善効果は冠危険因子の改善のみに介するものではありません。

そこは注意して考える必要がありそうですね。

 

冠循環改善、冠側副血行路発達促進

運動療法により、同一運動負荷レベルにおける心拍数増加が軽減し二重積が低下する結果、狭心症患者における虚血閾値が上昇します。

要は同じ運動していると段々と心臓に掛かる負担が減るということです。

また冠動脈コンプライアンスの改善、内皮依存性血管拡張反応、側副血行路促進作用、血管申請作用により心筋灌流が改善します。

Belardinelliらは、虚血性心筋症患者において8週間の運動療法により、冠動脈造影状の冠側副血行路が増加することを報告しています。

さらに長期にわたる継続的な運動療法により、冠動脈狭窄病変の進行の抑制または退縮が得られることが報告されています。

https://310-pt-base.com/cardiac-reha/nrs/

血管内皮機能改善

4週間の運動療法が冠動脈の内皮依存性拡張反応を改善することが報告されています。

血管内皮機能の低下は動脈硬化や血栓症の発生機序に関わることが知られています。

現在では内皮機能の改善が運動療法の予後改善効果の重要な機序の一つとされています。

さらに、冠動脈疾患患者に対する運動療法が末梢血内皮前駆細胞を増加させることが報告されています。

運動療法による内皮機能改善が血管新生促進作用にも関与していることが示されています。

 

自律神経機能改善

運動療法により安静時および亜最大同一負荷時の心拍数が低下するが、これは自律神経機能の適応、交感神経活性の抑制と副交感神経活性の増強に基づいています。

運動療法は自律神経機能改善効果を介して心臓の電気生理学的安定性を増し、心室細動閾値を上昇させ、心臓突然死予防効果を持つと考えられています。

自律神経機能改善は内皮機能改善と並んで心臓リハビリの予後改善効果の有力な機序の一つであると言えます。

 

炎症マーカー・酸化ストレス改善、血液凝固線容系改善

急性で高強度の運動は炎症マーカーであるCRPの一過性上昇をきたしますが、逆に継続的な運動習慣によりCRPの低下がみられます。

運動習慣や運動療法の持つ抗炎症作用が動脈硬化プラークの安定化に関与していると報告されています。

運動療法による酸化ストレス抑制効果がNOS活性化とともに血管保護効果の重要な機序があると考えられています。

 

いかがだったでしょうか。

漠然と心臓リハビリの効果を把握するよりも、生理学的な効果を把握した上でリハビリを行いたいですね。

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