基礎知識

【必須】BNPで心不全の程度を評価してからリハビリの内容を決定する

こんにちは。

マー君世代の理学療法士(@310_PT_BASEです。

 

みなさんはリハビリの介入前に血液データを見ていますか?

代表的な血液データを把握しておくことで、根拠をもった理学療法を進めることができます。

あなたに向けた記事の内容です。

  • 血液データを見たことがない。
  • 血液データをリハビリに活かす方法が分からない。
  • BNPは聞いたことあるけどよく分からない。
  • BNPとNT-proBNPの違いが分からない。

 

この記事を読むと

  • 血液データの重要性がわかります。
  • 根拠を持った理学療法を進めることができます。
  • 血液データをリハビリに活かす方法がわかります。
  • BNPの結果から心不全の状態を把握しやすくなります。

今回は【BNPで心不全の程度を評価してからリハビリの内容を決定するというテーマをまとめました。

 

臨床において血液データを見た経験がないという方は、こちらをご覧ください。

血液データをなぜ見るのか?

いつ見るのか?

どのように使うのか?

など簡潔にまとめています。

リハビリスタッフのための血液データの使い方 〜前編〜こんにちは。 皆さんは、リハビリ前に血液データを確認していますか? 特に、実習生や若手理学療法士は苦手な分野かもしれません。...

 

リハビリスタッフのための血液データの使い方 〜後編〜こんにちは。 皆さんは、リハビリ前に血液データを確認していますか? 特に、実習生や若手理学療法士は苦手な分野かもしれません。...

 

  • 概要
  • 産生のメカニズム
  • BNPの役割
  • リハビリの視点で解釈
  • リハビリへの活かし方

 

概要

 

基準値:18.4pg/ml

 

高値心不全、急性心筋梗塞、慢性腎不全

 

産生のメカニズム

 

BNPは主に心室充満圧が上昇することで心室から分泌され、心不全の診断や重症度の判定に用いられます。

BNPはproBNPから生成され血中に放出されますが、同時に1:1の割合でNT-proBNPも生成され放出されます。

NT-proBNPはBNPと比べ半減期が長く、安定していることや変動幅がより大きいことから、重症度の判定に役立ちます。

ただし、腎機能の低下や高齢者、急性炎症時では高値を示し、肥満者では低値を示す傾向があるため、データの解釈時には注意が必要です。

心不全の患者さんでは必ずBNPの値を確認しますが、「BNP高値=重度の心不全」とは限りませんので、他の検査所見や臨床症状を総合的に見ながら判断する必要があります。

 

BNPの役割

 

ナトリウム利尿(ナトリウム排泄に伴う水の排泄)、血管拡張作用、交感神経系抑制、レニン-アンギオテンシン系抑制などの心血管保護作用の他に、脂肪分解促進、インスリン抵抗性改善などの代謝作用を有しています。

先ほど、「BNP高値=重度の心不全」とは限らないと書きましたが、これほど多くの役割を担っているため心不全以外の要因でもBNPの値が変化することも十分に考えられます。

 

リハビリの視点で解釈

 

高値の場合、心不全による症状が出ていないか確認しよう。

心室充満圧の上昇(BNPとproBNPを放出)心収縮力の低下によって生じることが多いため、心不全傾向を観察する必要があります。

 

心不全の身体所見

低灌流所見

  • 安静時、運動時血圧の低下
  • 安静時、運動時脈拍の増加
  • 尿量の減少
  • 全身倦怠感
  • 四肢冷感

うっ血所見

  • 全身浮腫
  • 体重増加
  • 肺水腫症状
  • 単純X線:CTRの拡大、胸水出現

その他

  • 心音:Ⅲ音、gallop rhythm、Ⅳ音

 

リハビリにおいては、血液データとこれらの身体所見照らし合わせて判断する必要があります。

 

 

リハビリへの活かし方

 

BNPの変化と身体所見を目安に運動処方を考えましょう。

BNP400pg/ml以上では心不全の可能性が非常に高い状態ですが、拘縮予防や体位変換などの極低強度の介入は行い二次障害の予防に努めましょう。

また400pg/mlを超えたとしても、前回からBNPが低下していた場合や身体所見で心不全の改善を示している場合は、バイタル変動に注意しながら離床を行い、低強度のレジスタンス運動や歩行などの運動も段階的に実施しても問題ありません。

BNPが前回検査時よりも100pg/ml以上の上昇を認めた場合は心不全の増悪傾向ですので、必ず医師に相談しましょう。

病態が安定したら、運動負荷を上げ、軽症(NYHAⅠ〜Ⅳ)ではKarvonen法において運動負荷量=0.4〜0.5、中等症〜重度(NYHAⅢ)では負荷量=0.3~0.4を目安にした運動、もしくはBorgスケール11〜13(自覚的運動強度「楽である〜ややつらい」のレベルで行いましょう。

レジスタンス運動では上肢運動1RMの30~40%の負荷、下肢運動1RMの50~60%の負荷、1セットで10~15回反復できる負荷量でBorgスケール13以下に設定しましょう。

BNPと合わせて体重の増加が生じていないか必ず確認しましょう。

 

いかがだったでしょうか。

 

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